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知的好奇心

 先日子どもの入学式に参列し、そこで校長先生から頂いたお話にハッと気づかされる内容がありました。それは「知的好奇心を持って色々なことにチャレンジし、自分を成長させていきなさい」というものでした。これは中学生に向けての話でしたが、大人である私にも通ずることで、現状に甘んじていてはいけないのだと改めて心が引き締まる思いでした。

 「知的好奇心」を持って生活しているかと言われると、正直そうでもない気がします。日々の生活にいっぱいいっぱいで、目の前のことをこなし、ただ寝るだけの毎日であるような…。

 そんな中でも最近、知的好奇心を少し刺激してくれるできごとがあったことを思い出したので記したいと思います。先日家族旅行で世界遺産の富岡製糸場に行く機会がありました。

富岡製糸場

 富岡製糸場についてはあまり予備知識がない状態でしたが、事前に図書館でそこに関する資料を何冊か借り、パラパラと見てから訪れました。

実際にその場所を訪れてみると、まるで明治時代にタイムスリップしたような感覚になる、とても不思議な場所でした。当時の建物や機械がそのまま残り、当時そこで働いていた人たちの息づかいを感じるようでした。

 印象的だったのは、当時地元で流れた噂の内容で「製紙場で働くと、雇い主のフランス人から生き血を吸われるらしい」というものでした。当時の外国人に対する認識は恐怖でもあったのかもしれません。それだけでなく、明治時代としては画期的だった製糸の機械の数々や労働環境、建物の工法であったこと、ひとつの繭は一本の糸でできていること、製糸技術は主にフランスから輸入されたものでしたが、昔から富岡で行われていた技術を融合したことなど、これまで全く知らなかったことを知ることができました。

製糸場を訪れたあとは、車の中で、家族みんなで自らが得た知識やその感想を言い合い、家族で知的好奇心を刺激しあう旅となりました。

(そのあとはアウトレットでショッピングを堪能しましたが笑)

 図書館で働いていると様々なジャンルの本に出会います。読んでいない本からは、今まで知らなかった事を知る喜びを感じさせてくれるものがたくさんあります。年齢を言い訳にせず、いつも知らないことへのアンテナを張ってワクワクするような毎日を過ごせればとても幸せだと思います。日々学校で知識を増やしてくる子供たちに負けずに、自分自身を常にアップデートする気持ちを持っていきたいと思いました。

参考図書 「富岡製糸場 生糸がつくった近代の日本

      資料番号612241540 632/タ


富岡製糸場のトイレの扉
当時の女性の姿でした。

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