司書が司書に取材した①短期決戦!「よむよむ島」展示が「子どもの隠れ家」になるまで。――中央図書館開館15周年企画の裏側
7月1日に迎える、中央図書館開館15周年。この記念企画が続々と形になってきました。この企画を記録・発信していく役目の私たち「プレス班」が、各担当を取材して活動の裏側をタイムリーにご紹介していきます!
第一回の今回は、開催中の「よむよむ島」特集展示についての取材記録です。展示に慣れたスタッフでもかなり奮闘したそうです。そして、すばらしいものができました。準備をした担当たちに話を聞きました。
そもそも、なぜこの企画?
ご存知の通り、「よむよむ島」とは小学校の長期休み(春休み、夏休み、冬休み)に小学校に配っているブックリストのことで、今年50号をむかえます。「よむよむ島」に掲載された本は各館に多数あり「これが展示につかえないか」とよぎったこと。さらにこのコロナ禍で視聴ブースが使えず、「このスペースで今何かできないかな?」と思ったのが発端にあったようです。視聴ブースは15室あり、ちょうど1年ずつのブースとして使い、この15周年を機に振り返ろうという企画です。
「終わるか?」展示開始まであと11日!
「そんな壮大な展示をしてみたい」と案は前々から出ていたそうです。そして怒涛の11日間の幕開けとなりました。
視聴ブースで展示をやったことがなかったので、どう展示しようか一から思案。また、当初「よむよむ島」全体で探そうとするも量が膨大なため、今回は夏が近付いているため夏に絞ってえらぶことに。それでも300冊以上。さらに、別の展示も同時進行のため、作業は倍。さらにさらに、展示開始日まで11日間で資料を集め、展示方法を決めていく。人数は5人。もちろん全員他の仕事も抱えています。「終わるか?」と心配になったそうです(笑)
まるで秘密基地
出来上がった展示はかなり楽しいです。本来座席として使われるスペースにカラフルでサイズも様々な児童本がズラリ。壁には当時の「よむよむ島」リストが貼られています。座席の高さがちょうど子どもの目線に合い、大人は上からのぞき込むような、子どもなら見渡すような配置です。そんな楽しい小部屋が15個も。時期が時期だけに難しいですが、「ここで読んでいていいよ」と言われたら時間を忘れていられる空間だと思います。ここにしかない秘密基地が登場しました。
展示まで悩んだ成果が花開きました。「よむよむ」は児童向けなので「子どもの隠れ家のようなワクワクした感じを出したい」という狙い通りワクワクが止まりません。
展示準備をした担当のひとり、「あーこれ!うちの子が小さいころ読んでいた本だ」と思いながらされたとか。「皆さんにもそうやって楽しんでいただきながら見てもらいたいです。子どもであれば自分が生まれた年のブースを見てみたり、 親であれば自分の子どもが幼稚園だった時のブースを見てみたり、自分の“記念年”を見つけるのも楽しいと思います。」
笑顔で話す担当が言葉にした“記念年”。ふと、自分が小さいころに本棚を前にしてワクワクしていたあの時はいつだったのか、展示を見ながら遠い昔に思いを馳せてみたくなりました。
(稲城市立中央図書館開館15周年記念事業 プレス班)
稲城市立中央図書館 開館15周年記念事業
稲城市立中央図書館は2021(令和3)年7月1日に開館15周年を迎えます。
これを記念に、さまざまな企画を開催していきます。
図書館ホームページでは、特設ページをご用意し、15周年記念事業について随時お知らせしております。