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日替わり展示「毎日展示」は、司書にとっての修行場でもある

こんにちは。稲城市立図書館です。

私たち図書館司書の大事な仕事の一つに「特集展示」というものがあります。その名のとおり、あるテーマを決め図書館の資料を展示するというもので、その図書館の顔になると言っても過言ではないと思います。

特集展示は、公立図書館ならどこでも見られる光景で、来館される皆さまにとって図書館に来る楽しみの一つとなるよう、中の人はとても気合いを込めて準備をします。

たとえば、最近の展示ではこちら

展示期間は、だいたい数週間~月単位だったり長めに展示をするのが主です。そんな中、中央図書館では、毎日日替わり一日限りの刹那的展示が行われています。その名を「毎日展示」と言います。

この「毎日展示」は、年間で300回以上は行われており、現在までの展示数は1500回を優に超えています。さらに、展示するだけにとどまらず、その都度Twitter・Facebookにもアップしています。いわば、中央図書館のライフワークでもあります。

開始当初は、担当2~3人で行ってきました。時には週5日連続で同じ担当者が展示を行うということもありました…。現在は10人程度で日替わり交代で行っており、幅も広がってきました。

これだけの数の毎日展示に触れてみると、だんだん担当者個々のカラーがにじみ出ていることがわかり、今では中の人同士の楽しみともなり、互いに良い刺激にもなっています。

過去にはたとえばこんな展示を行いました。その内容を遡ると、いくつかのジャンルに分けられます。今回は、この「毎日展示」についてジャンル別にご紹介していきます。

1.今日は何の日?

最も話題を探しやすいのが、こちら。「○○の日」といった括りでその日にちなんだ特集展示を作ってみる方法です。いわば王道と言えます。


2.著名人の生誕・忌日

主に作家についての生誕や忌日を取り上げることも多いです。特に作家や著名人がお亡くなりになった日は、追悼展示を行ったりします。Twitter上では、ご本人のファンの方々が反応してくれることも多いです。

作家の場合は、図書資料でだいたい成立するのですが、俳優やその他著名人の場合は、その方が出演した映画のDVDや、それが図書館に所蔵していなければその作品の原作を紹介したりするので、展示展開は縦横無尽なものとなります。

3.時事

こちらもよく取り上げます。まさに毎日展示ならではとも言えます。スポーツも多い傾向です。この展示の場合は、時事そのものの資料はあまりないため、そこから派生して関連資料を膨らませたりします。担当者の力量が試されるジャンルとも言えます。

4.地域や図書館関連

稲城市内のイベントや記念日、図書館でのイベントなどに関連した展示を行うなど、広報的な意味合いもある展示方法です。やはりこちらは特に市民の方に喜ばれることが多いです。しかしながらこちらはテーマとして挙げたことそのものの資料はほとんどなく、展示難易度としては高いです。ここからどう展示を展開できるかが、中の人の腕の見せ所なのです。また、職場体験に来た中学生やインターンシップの大学生に展示を作ってもらうこともあります。

5.その他

日々展示をしていると、時に担当者のつぶやきがそのまま展示となることもあります。当日の担当者のカラーが極めて濃く出るため、特に中の人にとっては、かなり楽しみなジャンルだったりします。

なお、Facebookでは、月間の毎日展示を一覧にしてまとめてありますので、こちらもご覧ください!

6.エア毎日展示

この5月までの2か月ほど臨時休館だったため、毎日展示も一時休止となっていました。しかし!私たちにとっての大事な発信場所。もはや休館中でさえ毎日展示を始めてしまったのです。誰も手に取ることのないその展示を「エア毎日展示」と名付け、5月からの一か月間行ってきました。エア毎日展示では特別に、展示リストも公開しました。そうです、私たちは、転んでもただでは起きないのです。


この中でしっかり公式note開設のPRもしておりました。

なお、エア毎日展示もFacebookにまとめてありますので、どうぞ。


「毎日展示」の一部をご紹介してきました。ここでは挙げきれないほどの毎日展示が、日々展開されています。「毎日展示」、それは私たち図書館司書にとって、格好の修行の場でもあるのです。来館される方に楽しんでいただけるよう、今日もまた悪戦苦闘しながら、朝イチで毎日展示を作り上げるのです。

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