ビブリオバトルを開催したくてデモ・ビブリオバトルもやってみた――中央図書館開館15周年企画⑤
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ビブリオバトルを開催したくてデモ・ビブリオバトルもやってみた――中央図書館開館15周年企画⑤

7月1日に迎えた、中央図書館開館15周年。この記念すべき日を利用者の皆さまと祝うべく様々なプロジェクトが始まっています。

今回は「イベント班」より、「ビブリオバトル」のご紹介とイベント参加のお誘いです。

始動しました!「教えてください! 私のいち推し」企画

15年間のうちに図書館で借りた資料から、「いち推し(おすすめ)の本/音楽/映画 の題名」と、「どんな人にオススメしたいか」を書いていただく、「教えてください! 私のいち推し」企画が7月1日より始まりました。

うれしいことに、さっそくオススメ本や映画を書いてくださった方が!ありがとうございます!!中央図書館のエントランスにて8月22日まで掲示させていただきます。集まった“いち推し”は順次SNSでも紹介していく予定です。

そして、いまこのnoteを読んでくださっているあなたも!ぜひ、「いち推し(おすすめ)の本/音楽/映画 の題名」と、「どんな人にオススメしたいか」を教えてくださいませんか?

こちらのフォームからもご応募いただけます↓
※Webでお寄せいただいた「私のいち推し」は、スタッフが書き起こし、中央図書館内に掲示およびSNSに掲載する場合がございます。

8月22日(日) ビブリオバトルを開催します

稲城市立中央図書館では毎年ビブリオバトルを行ってきました。今年は7回目の開催となります。昨年はコロナ禍ということもあり、初の試みとしてオンライン(Zoom)でビブリオバトルを行いました。

今年、イベント班では、「教えてください!私のいち推し」企画の一環として、8月22日(日)の午前10時より、「稲城市立中央図書館15周年記念イベント あなたの推し本教えてください! ~ビブリオバトル~」を、オンライン(Zoom)で開催します。
※当初は、図書館の会場とオンラインと同時開催を計画しておりましたが、東京都に緊急事態宣言が発令されたことを受け、今回はオンラインのみの開催といたしました。

オンラインですので、全国どこからでも参加できます。あなたのいち推し本の魅力を言葉で語りつくし、聞いた人を「ぜひその本を読んでみたい!」という気持ちにさせてみませんか。

また、夏休みということで、自由研究として参加してみるというのもおすすめです。「どのように開催されているのか」「どうすればおすすめしたい本の良さが伝わるのか」そして「自分で参加してどのような感想を持ったのか」……などなど、自分を題材にしてもいいですし、他のバトラーやイベントそのものを題材にしても面白いと思います。きっと他にはない濃い研究ができあがるのではないでしょうか!

現在募集中です。詳しくは図書館HPをご覧ください  

ビブリオバトルって?

ビブリオバトルは、参加者同士で本を紹介し合い、もっとも読みたいと思う本(チャンプ本)を投票で決める催しです。

参加者(バトラー)はそれぞれお気に入りの本を持ち寄ります。一人5分間でどこが面白かったのかを伝えます。その後2~3分間、発表を聞いた人から質問を受け付けるディスカッションの時間が設けられます。最後に参加者全員で「どの本が一番読みたくなったか」を投票し、最多票を集めた本が「チャンプ本」となります。

素晴らしい発表が選ばれるのではなく、読んでみたいと思わせた本がチャンプになるところがビブリオバトルの面白さ、奥深さといえるのではないでしょうか。

ビブリオバトルについての団体もございます。こちらもご紹介します。

やってみました、デモ・ビブリオバトル~現場からの報告

ビブリオバトル?初めて聞いたその言葉!……そんな人にも、ビブリオバトルを知ってもらい、参加してみようかな💚の気持ちになっていただきたく、イベント班では、8月22日のビブリオバトルに先立ち、6月29日にデモ・ビブリオバトルを行いました。

参加者(バトラー)は、当初、図書館開場の参加者とオンラインの参加者との同時開催を想定していましたので、そのテスト試行として図書館の会場参加2人、Zoom参加2人の合計4人で行いました。ここに司会進行1人と、「プレス班」よりデモ・ビブリオバトルの取材者1人が加わりました。

4人のうち、ビブリオバトル「経験者」は2人、「未経験」は2人です。経験者といっても過去の参加数1回程度のまだまだ初心者。そんな4人が実際に体当たりでやってみた、ナマの様子を現場からお伝えします。

Zoom参加者へはあらかじめ招待メールを送っています。〈Zoomミーティングに参加する〉のURLを押し、手順に従っていけば、Zoom初心者でも簡単に参加することができます。

図書館の会場では、Zoom参加者と会場参加者がスムーズにつながるよう、モニターとカメラが設置されました。

定刻となり、Zoom参加者の2人と会場参加者2人が、モニターに映し出されました。さあ、デモ・ビブリオバトルの始まりです。

司会者より挨拶とビブリオバトルのルールが説明されます(今回はデモのため、一人の持ち時間は3分、ディスカッションタイムは2分で行いました)。発表順はジャンケンで決めます。時間管理はモニターに時計が映し出されるので、スタート時間もわかりやすい仕組みになっています。

今回取り上げられた本の発表内容とその後出た質問を紹介します。

① :『ピノッキオのぼうけん』カルロ・コルローディ/作 福音館書店

ピノッキオはディズニーのピノキオでもおなじみで、ゼペット爺さんが作った木の操り人形であることやクジラにのまれたおじいさんを助けたことは皆さんもご存じのことと思います。

でも原作の『ピノッキオのぼうけん』を読むと、クジラではなくサメだっただけでなく、ピノキオのイメージも異なることでしょう。とにかくピノッキオはいたずらを繰り返します。いたずらの内容もとてもとてもひどいものです。仙女様(他の訳では女神さま)から「よい子になれたら」人間にしてあげると何度も言われながらも、悪いキツネに騙されたりしてなかなかよい子にはなれません。楽なこと、怠惰なことの方を選んでしてしまうようなところがあります。

子どものころ、この本を読んだとき、どうしていたずらばかり繰り返すのだろうと思ったものでした。しかし、実際に子どもをもってみると、子どもというのはいたずらもするし、なかなかいうことを聞いてくれない存在であることがよくわかります。そして、女神様のいう「よい子になれば」は大人の視点での言葉であり、大人の都合なのだということに気づかされました。

子どものころと大人になってからといろんな立場から一つの物語が楽しめる『ピノッキオのぼうけん』をぜひ皆さんにも読んでもらいたいと思います。

『ピノッキオのぼうけん』はいろいろな出版社から出版されています。今では差別的とされる表現もありますが、自分にとっては子どものころから読んでいる福音館書店の本をおすすめしたいです。

<質問>「ピノッキオはひどいいたずら者ということでしたが、これはひどいとおもったいたずらはどんなものでしたか」

② :『ボタニカルライフ』いとうせいこう/著 新潮社

この本はいとうせいこうさんと植物の共生生活をつづったエッセイです。いとうせいこうさんは『見仏記』や『想像ラジオ』だけでなく、俳優、ラッパーなど多方面で活躍していますが、園芸のエッセイを書いていることを知ったのはつい最近です。

実は、私も園芸に没頭する日々を送っています。人に勧めるとき、偏愛すぎることが露呈するのではと思い、園芸関連の本は避けてきました。しかし、先月YAブックリストで紹介するために、魚住直子/著『園芸少年』を読み、植物の成長とともに主人公たちの気持ちも育っていく話に感動したこと、また、『ボタニカルライフ』の冒頭で、愛読書にしているチェコの作家カレル・チャペックの『園芸家12か月』のことをとりあげて、「全編にあふれる無償の愛に圧倒され……」と書かれているのに魅かれて、今回この本を紹介したいと思いました。

『ボタニカルライフ』は、いとうせいこうさんのブログに書かれたもので、1996年10月から1999年12月まで、彼と「ベランダで」育てている植物の観察とあふれる植物愛がつづられるいわば園芸日記です。一つ一つのエピソードは3ページ程度で書かれているので気軽に読めるところも魅力です。

ある日落ちていたアロエを拾ったことから始まる植物生活、種類は徐々に増えていき、冬になると室内に取り込むために部屋を占拠され、春になってベランダに出すと空間があいた気持ちになりいそいそと園芸店へ通う、園芸好きあるあるのエピソードが満載です。水やりもいい加減だったり、ある日枯れていることに気づきつつも事実を認めたくないために見ないようにしていたりするところなど、失敗談こそ共感しつつ読み進めることができます。

最後の「繰り返しながら、繰り返さぬこと。植物はそんな見事な矛盾を生きている」の言葉に植物の奥深さが凝縮されていて、哲学的だなと思いました。

<質問>「園芸には興味があるもののまだ植物を育てた経験があまりありません。そんな人も楽しめる本ですか」

③ :『ギフト』原田マハ/著 イースト・プレス

この本は前職の職場の仲間からとても良いので読んでみたらと勧められました。20のストーリーからなるもので、それぞれに完結しながら、同じ登場人物が別の話では、違う人の目線から語られていたりします。主人公は固有名詞ではなくすべて「私」なので、どの話にも共感できるように感じました。

本の表紙の絵も淡い色彩でやさしい雰囲気を持っていますが、話も温かい内容ばかりで、読んでいてすべての話が贈り物を与えられたような、まさに「ギフト」を受け取れるものです。ぜひ皆さんもこの本を読んでみてください。

<質問>「一番共感したのはどんな話でしたか」

④ :『50歳になりまして』光浦靖子/著 文藝春秋

光浦靖子さんのことはもちろん以前からテレビで見て知っていましたが、話し方が強い印象がありあまり関心がありませんでした。最近になって話し方が気にならなくなり、むしろ発言などに配慮がある聡明な人だと感じるようになっていました。先日書店で彼女の新刊書を見ました。『50歳になりまして』というタイトルから、光浦さんが自分と同じ年なのだと知り、思わず買って読んでみました。

この本では、50歳を前にカナダに留学しようと計画し、住んでいる家を解約し仕事も整理して渡航寸前だったところに、突如起こったのがコロナ禍、カナダに行けないどころか住む家もなく、仕事もないしで八方ふさがりの状況がそれでもユーモラスに描かれています。

結婚していなし子どももいないし、と本人は書かれていますが、いやいや50歳で仕事を辞めて海外生活しようだなんて、自分じゃあとても考えられない、なんてすごいのだと思ってしまいます。

挑戦する勇気、うまくいかなくてもそれを笑いに変える力、どん底のような気持を味わった光浦さんのエッセイから得るものはたくさんあります。皆さんもどうぞ読んでみてください。

<質問>「留学ということですが、光浦さんはカナダでどんな勉強をしようとしているのですか」

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それぞれの発表と質疑応答が終わり、チャンプ本の決定です。「一番読んでみたい」と思った本の番号を一斉に指で示しました。今回のチャンプ本は、『ピノッキオのぼうけん』でした。

デモ・ビブリオバトルを終えて

今回チャンプ本に選ばれた『ピノッキオのぼうけん』は、幼いころ誰しも一度は読んだことがあるであろうもので、ディズニー映画になったことでさらになじみ深い話です。しかし、原作との違いや大人になって読むと感じることが異なるとの発表に、「え?そうなの?では、もう一回読んでみなくっちゃ」の気持ちにさせられ、ほぼ満場一致の結果となりました。

今回チャンプ本に選ばれなかった本も、もちろんどれも魅力あふれるものでした。紹介された本はどれも読みたくなってしまうのがビブリオバトルの楽しいところです。以前読んだのは覚えているけれど、内容は忘れている本、気になりつつも読んでいなかった本、ノーマークだった本、紹介してもらうことで本の世界がまた広がったことが喜びです。

今回のもう一つの収穫は、環境面の問題点が明らかになったことでした。モニターとマイク内蔵のカメラの位置が近かったため、Zoomの音声がこもりがちになり、ところどころ鮮明に聞き取れなかった事象があったようでした。また、紹介本はカメラに近づけないとZoomでの参加者には本がよく見えないこともわかりました。8月22日(日)の本番では今回の反省点を活かした環境づくりができるように心がけます。

さあ、ぜひ、あなたもビブリオバトルに参加して推し本をご紹介ください

ビブリオバトルの様子が伝わったでしょうか。今このnoteを読んでくださっているあなた!ぜひ8月22日(日)午前10時から行われるビブリオバトルに参加し、お気に入りの本の魅力を語ってみませんか。全国どこからでも応募いただけます。もちろん、ビブリオバトル初めての方も大歓迎です。

お申し込みはメールで伺います。
参加に必要なZoomの招待メールをお送りいたします。

メールアドレス:inagilib@library.inagi.tokyo.jp

メールで申し込む方法や、当日の流れなど、詳しくはHPをご覧ください↓

参加のご連絡をお待ちしています。よろしくお願いします。

(稲城市立中央図書館開館15周年記念事業 イベント班)

稲城市立中央図書館 開館15周年記念事業
稲城市立中央図書館は2021(令和3)年7月1日に開館15周年を迎えます。
これを記念に、さまざまな企画を開催していきます。
図書館ホームページでは、特設ページをご用意し、15周年記念事業について随時お知らせしております。

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